大森立嗣監督脚本。施設で兄弟のように育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)、解体作業現場でひたすら壁を壊す"はつり"が二人の仕事。ある日、二人は執拗ないじめを繰り返していた先輩の祐也(新井浩文)の愛車を壊し、ナンパで知り合ったカヨちゃん( 安藤サクラ)と共に、ケンタの兄貴がいる網走刑務所へ向かうが…。とんでもなく閉塞感に満ちたロードムービー、そこには何の希望も未来も感じられず、自己破滅に向かうエネルギーさえも無い。しかし、そんな三人には何か共感をするものがあり、それは後からボディブローの様に効いてくる。なかなか上手い演出と構成。スカっとした映画が好きな人にはお勧め出来ないが。高良健吾はホントに器用。安藤サクラのバカ女の演技には凄く才能を感じるな。
