電子竹林:Blog

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「竜とそばかすの姫」

細田守監督。高知県の田舎町、17歳の女子高生すず(内藤鈴)は母を幼い頃になくして父と二人暮らし。内気な性格のすずも50億人が参加する仮想空間Uではベル(中村佳穂)というアバターの歌姫として注目されていたが、Uの中で恐れられている竜と偶然に出会う。そして親友ヒロちゃん(声:幾田りら)、幼馴染の忍(声:成田凌)、カヌー部カミシン(声:染谷将太)、ルカちゃん(声:玉城ティナ)たちを巻き込んでいくが…。細田守では「サマーウォーズ」に近い感覚でまあまあ好きな方。オープニングからの仮想空間上の圧倒的な絵作りは素晴らしいと思ったけど、最後はちょっと細かい方へ行きすぎかなあ。設定もかなり浅いところが多くて、そもそもすずが世界的な歌姫になれる背景はまったくないし、母の存在も薄い。竜を助けるというモチベーションがどこから来ているかもわからない。合唱隊の面々(森山良子、清水ミチコ坂本冬美岩崎良美,、中尾幸世)に至っては全面カットしても問題ないくらい存在感ない。モチーフにしている「美女と野獣」へ無理矢理に寄せた設定もよくわからない。ベルはそのまま、ガストンがジャスティン。AIたちはルミエールたちだと思うがAIの存在は最後の方が曖昧だし。そもそもUの世界はなんで匿名重視なのかも不明。色々、設定を考えて詰め込みすぎな感じで結局まとまらなかったって事なのだろうか。

http://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/