電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「SING シング ネクストステージ」-Sing 2-

ガース・ジェニングス監督。ニュー・ムーン・シアターの再建に成功したバスター・ムーン(声:内村光良)だが、レッド・ショア・シティにあるクリスタル・タワー・シアターでのショーという野望を持ち、経営者ジミーを騙して架空のショーを約束する。そのためアッシュ(声:長澤まさみ)は伝説のロック歌手クレイ・キャロウェイ(稲葉浩志)を引っ張り出そうと努力し、さらにロジータは高所恐怖症、ジョニーはダンスが踊れず、ミーナはラブソングが苦手と問題だらけだが…。監督は続投、字幕版は夜しかなくて吹き替え版。前作の「SING シング」は歌がいいけど脚本イマイチだと思ったが、今回はそれぞれのキャラが活きた脚本になっている。キャラが多い分、それぞれの葛藤とその克服のシーンが弱くなってしまっているけど、まあ最後にテンポ良くまとめていいのではないかな。ラスベガスをモチーフにした街やミュージカルの作り方もいいし、出来たミュージカル作品もなかなか面白い。まあ二週間で完成させるのは無理だけど^^。社長がプーチンっぽい気がしたが、気のせいか。

http://sing-movie.jp/

「永遠の831」

神山健治監督。未曾有の大災厄下の世界、東京で新聞奨学生として暮らす大学生のスズシロウ(声:斉藤壮馬)は、高3年の夏のある事件をきっかけに意思とは無関係に時間をとめられるようになっていた。ある時、やはり時間が止められる少女なずな(声:M・A・O)と出会い、その異母兄の亜川芹(声:興津和幸)の半グレ集団・831戦線の犯罪に巻き込まれていくが…。面白くなりそうで曖昧なとこで終わっているのが「東のエデン 劇場版II Paradise Lost」を思い出させる。なんとももどかしい感じ。深い社会性があるようで、まるで浅いんじゃないかと思った。時間を止める割にはやっていることはそんなショボい事なの、って疑問もある。3Dのアニメーションも、今回のはイマイチ感あった。店長アキナのキャラとか、意味ないよなあ。

https://eienno831.com/

「ウェディング・ハイ」

大九明子監督、バカリズム脚本。彰人(中村倫也)と遥(関水渚)は、ウェディング・プランナー中越真帆(篠原涼子)との多くの打ち合わせを経て結婚式の当日を迎える。しかし、遥の元カレ裕也(岩田剛典)は花嫁奪還を計画し、新郎上司(高橋克実)、新婦上司(皆川猿時)のスピーチ、新郎父(尾美としのり)、新婦父(六角精児)、友人たちの余興と予定は押し、さらに謎の男(向井理)もあらわれるが…。大九明子が監督でバカリズムのオリジナル脚本。結婚式を舞台の群像劇で、まあまあ出来ているけどセンスがいいとは言えないかなあ。映画館で見るほどでもなかったかもしれない。大九明子の味というよりはバカリズムの脚本に引っ張られている感じか。メインの話はイマイチだが、高橋克実のエピソードとかは結構好きかも。

https://movies.shochiku.co.jp/wedding-high-movie/

「THE BATMAN ザ・バットマン」-The Batman-

マット・リーブス監督。ブルース・ウェイン(ロバート・パティンソン)は両親を殺害され悪と戦うバットマンになってから2年、ゴッサム・シティの再開発計画が進むなか市長が殺害される。刑事ジェームズ(ジェフリー・ライト)は、犯人リドラー(ポール・ダノ)が暗号の手紙をバットマンに残していることを教え、それは裏社会のボス、カーマイン・ファルコン(ジョン・タトゥーロ)、そのクラブで働くセリーナ(ゾーイ・クラビッツ)と繋がっていくが…。2時間55分の長さを感じさせないスピード感は素晴らしい、なかなか良かった。終始、陰鬱な雰囲気のヒーロー、そして暗く雨が続く天気がマッチしている。すごく納得感があるバットマンだった、こういうのを求めていた。リドラー、ペンギンもリアル感があるし、このシリーズはいいかも。キャットウーマンであるゾーイ・クラビッツのウエストの細さが猫っぽい、最初CGかと思ったぐらい。

https://wwws.warnerbros.co.jp/thebatman-movie/

「ブルーサーマル」

橘正紀監督、小沢かなの原作。長崎出身の都留たまき(声:堀田真由)は、東京の大学に進学し上京。バレーに打ち込んだ体育会女子のたまきは、キラキラしたキャンパスライフに憧れていたが、ある事故から倉持部長((声:島崎信長)、空知((声:榎木淳弥)たちの青凪大学体育会航空部に入部することになるが…。原作コミックは三巻まで読んでる。体育会系のグライダーという設定は新しくて新鮮、作者の経験が活かされている。展開はスポーツものにありがちな、合宿、新人戦、全国大会というものだけど、テンポはいいかなあ。上手くまとまっている印象。絵は原作のほうが綺麗で好き。

https://blue-thermal.jp/

「偶然と想像」

濱口竜介監督脚本。モデルの芽衣子(古川琴音)はヘアスタイリストつぐみ(玄理)が気になっている男性(中島歩)の話を聞くが、それが元カレだと気づく…「魔法(よりもっと不確か)」、佐々木(甲斐翔真)は単位の逆恨みから奈緒(森郁月)を使って大学教授の瀬川(渋川清彦)を落とし入れようとする…「扉は開けたままで」、20年ぶりの同窓会の帰りに偶然に再会した夏子(占部房子)とあや(河井青葉)は思い出話を咲かせていたが…「もう一度」の三作オムニバス。2021年ベルリン国際映画祭銀熊賞。それぞれ、基本は会話劇だけど不思議な味わいを持ったものばかり。演劇にしてもかなり面白くなりそうな気がした。これが海外で受けるっていうのも不思議な感じだが、「ドライブ・マイ・カー」も同じ雰囲気か。古川琴音は普通にしゃべっているだけで魅力的だけど異常さも感じられて、凄くいいキャラだよなあ、出ているだけで映画になる。渋川清彦の教授ぶりもよかった。

https://guzen-sozo.incline.life/

「ドリームプラン」-King Richard-

レイナルド・マーカス・グリーン監督。カリフォルニア州南部のコンプトン、リチャード・ウィリアムズ(ウィル・スミス)は娘のビーナス(サナイヤ・シドニー)、セリーナ(デミ・シングルトン)をプロ・テニスプレイヤーにするために独学で計画書を作り、公営テニスコートで練習していた。やがて、有名コーチのポール・コーエン(トニー・ゴールドウィン)に二人を売り込むが…。テニスプレイヤーのウィリアムズ姉妹の誕生物語。ウィル・スミス演じる父親が主役だが、その行動にあんまり納得感はない。端的に言って、嫌いなタイプだな。白人社会のプロテニス界に、黒人、それもコンプトン出身のチャンピオンってとこが受けているんだと思うが、そこは納得感ある。「ストレイト・アウタ・コンプトン」を観てもギャングか、ギャングから成り上がったラッパーしかいないコンプトンだからなあ。でも、エホバの証人で謙虚さが大事と言っている割には行動は横柄だし、結局は賞金なのかあと残念に思う。

https://wwws.warnerbros.co.jp/dreamplan/