電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1997-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ロンドン安くてうまい店」

森下堅一 朝日文庫。ロンドンが美味しくなってきた…という噂は聞くけど、それを証明する一冊。これを抱えてすぐにロンドンに飛んで検証してみたいと思いました。まだ、まずい店も山のようにあるんだろうけど、少なくとも昔は本一冊書けるほどロンドンに美味…

「創世の守護神」 上下

この人の本の中では、一番詰まらない。読む価値無し。トンデモ本としても「神々の指紋」などの方がずっと面白いでしょう。。これが彼の最初の本だと思ったけど、当時からオリオン座とピラミッドを結びつけていたんですね、困った人だ(^^;)。

「闇に消えた怪人 グリコ・森永事件の真相」

一橋文哉 新潮社。真実は小説より奇なり。この本の内容ってどこまで真実なんだろう。これが真実なら、なぜ公表されてないんだろう。なんか、そちらの方が不気味な本です。面白かった。

「不夜城」

バツグンに面白かった。。ホンモノのハードボイルドを書ける日本の作家がまた一人生まれたのを実感。まだ片手ぐらいの数しかいないかも知れないが。後半は歌舞伎町の喫茶店で読んだので臨場感は満点。文体はともかく、ストーリのドライさは、いままでの無い…

「ワインバーグのシステム思考法」 ソフトウェア文化を創る1

G.M.ワインバーグ 共立出版。主題はシステム思考モデル。具体的には開発における品質管理問題などが多い。製品開発に関する人なら必ず役に立つと思う。しかし、一番の問題は、管理者がこの手の本をまったく読まない事なんですよね。一体、どうしたらいいんで…

「マインド・コントロールの恐怖」

スティーブン・ハッサン 恒共出版。オウム騒ぎの時に借りて少し読んだだけ。今回、最初から始めてやっと読了。面白い。というか、この手の情報はもっとすっきりまとめて万人に読んでもらうべきだと思う。著者の言葉を引用すると「自分の人格の統合性と責任性…

「カメラが欲しい」

尾辻克彦 新潮文庫。途中まで読んでほっぽいておいたものを読了。写真を長くやっていた者としては、カメラに関するエッセイがつまらない訳ない(^^)。シグマの部長が、テストチャートの信仰者を嘆く部分が特に面白かった。

「アウト・オン・ア・リム」

シャーリー・マクレーン。風呂の中で何か読もうと思ったけど、適当なのが無くて、捨ててもいいこの本を再読。やっぱりつまらない。西洋人の精神世界に対する期待過度。カルチャー・ショック。あまりに底が浅い。この手の本の文体が、そろって同じ様に稚拙な…

「アジアの誘惑」

下川裕治 講談社文庫。この人、アジア貧乏旅行関係を何冊か書いているけど、他にも何冊か読んでいると思う。今回一番面白かったのは、「世界三大地獄交通機関」の話中国ジャンピング・バスパキスタンバイブレーション・バススーダン炎熱列車内容を読むと、名…

「快楽主義の哲学」

澁澤龍彦 文春文庫。三十数年前にカッパ・ブックスより出たものの、やっとの文庫本化。渋澤の著作の中の、この本の位置というのは実に微妙らしくて、詳しくは本書の解説を読んで欲しい。本人が全集に入れたがらなかった等など、諸事情の説明があります。「人…

「ロシアにおけるニタリノフの便座について」

椎名誠 新潮文庫。横須賀にいく往復で読んだのだけど、電車の中の読書に似合った、重く無いエッセイ。まあ、いつもの椎名節。小説の方が面白いという人もいるけど、私はエッセイの方が好き。もうすぐ公開される椎名の映画「しずかなあやしい午後」へのステッ…

「ホルムヘッドの謎」

林望 文春文庫。前半の英国や、ロシアの部分が面白い。林望の文化比較の視点は実にいい。各国の日常的な差異を、歴史的に総合的に見る力がある。ラウンドアバウトやパブリックフットパスの話を読むと英国の文化を作り守る力がうらやましくなる。

「モスラ」 97/01/01

観る気は無かったけど、合成をほとんどMacでやっているというのが気になって観ました。全体には、最近のゴジラよりはずっといい。あのヌイグルミ的モスラに耐えれば、まあ、悪くないかも。ゴジラほど金もかかってないのが良かったのかも(^^;)。ストーリ的に…

「虹をつかむ男」97/01/06

地方の映画館を守る西田敏行が主人公。「男はつらいよ」の後を引き継ぐ、山田洋次の人情喜劇なはずなんだけど…、これはダメじゃないかな。特に、西田敏行が語る昔の名画、映画讃歌の部分がよくないなあ。映画を語るにはあまりに直接的過ぎて興ざめしてしまう…

「サラリーマン専科・単身赴任」97/01/06

意外な事に面白かった(^^)。非常に小市民的なコメディだけど、状況的ギャグなんか使い古されたパターンだけどよかった。「男はつらいよ」の後を一本で引き受けるだけの力は無いかもしれないけど、シリーズとしては悪くないと思う。いかにも小市民的セコさを…

「フェティッシュ」- Curdled - 97/01/04

徹底的にブラック・コメディ(^^;)。殺人を目撃した少女時代の体験から、殺人事件マニアになるのが主人公。これが殺人現場専門の掃除業に就職する。もう一人の主人公がBlueBloodと呼ばれる殺人鬼ウィリアム・ボールドウィン。この二人の接点からドラマが始ま…

「カップルズ」97/01/04

エドワード・ヤン監督の中ではなじみやすい方かな。青春群像劇というのは同じだけれど、ストーリ的に単純だし、それぞれのキャラクタの役割がはっきりしているからかな。好きだけど、ちょっと平凡という印象。

「恋の闇、愛の光」- Restoration - 97/01/04

17世紀、志高い医者が宮廷に取り入れられが、やがて追放。メグ・ライアン演ずる精神を病んだ患者と出会い、医者としての自分を取り戻していく。展開としては意外にスピーディで飽きさせない。宮廷の再現とか、かなりうまい。とは言え、見終わった後の印象は…

「世にも憂鬱なハムレットたち」 - In The Bleak Midwinter - 97/01/11

監督、脚本がケネス・ブラナー。田舎の教会、ハムレットを演ずるために集まった人々の群像劇。それぞれが一癖二癖ある連中ばかりで個性としては面白い。ストーリ的には単純だけど、まあ、単純に楽しめばいいのかな。

「天使の贈りもの」- The Preacher’s Wife - 97/01/12

潰れそうな教会を守る牧師の妻がホイットニー・ヒューストン。教会を守るためにつかわされた天使がデンゼル・ワシントン。配役は豪華だけど、ストーリは平凡。誰が作ってもこうなりそうだという展開。途中のホイットニーのボーカルはさすがに聞きごたえがあ…

「評決のとき」- A Time To Kill - 97/01/14

グリシャムの処女小説が原作。さすがに処女作だし、彼の中でも一番社会性が強い代わりに、ストーリテーリングはちょっと弱いという、原作の印象があります。原作に負けずに映画も長尺で2時間30分。でも、飽きずに見られます。ストーリは比較的原作に忠実な…

「グロテスク」 - The Grotesque - 97/01/18

英国の田舎に来た執事のスティング(!)を中心とするブラックなストーリ。製作も英国で、もうちょっと英国らしいブラックさを求めていたんだけどイマイチ。スティングをはじめ、役者それぞれはアクが強くていいんだけど、ストーリ全体となるとボヤけた印象しか…

「アンフォゲッタブル」 - Unforgettable - 97/01/18

脳医学者の発明による、脳髄液による記憶の移植。自分の嫌疑を晴らすため、また妻の死の復讐のために、これを捜査に使う検死官が主人公。殺人の調査のために、殺される瞬間を何度も追体験するシーンがなかなか迫力あります。でも、他人の記憶を得る事による…

「月下の恋 」- Hunted - 97/01/25

ルイス・ギルバート監督。英国の田舎の屋敷で繰り広げられるゴシック調ホラー。双子の妹を事故で失った心の傷から心理学者になった教授になった男が主人公。インチキな心霊現象を暴く本で有名になり、田舎町の屋敷からの霊に悩む老女からの手紙で出かけてい…

「フェノミナン」 - Phenomenon - 97/01/19

ジョン・タートルトーブ監督。これは意外に面白かった。まあ、ほとんどは内容を知らなかったのと、期待してなかったからかもしれないけど。予告編を見て判るのは、トラボルタ演じる極普通の男が不思議な光を見た時から突然、天才的な知能や超能力を持ちはじ…

「グリマーマン」 - The Glimmer Man - 97/01/23

主人公はスティーブン・セガール。元特殊工作員だが現在は東洋思想にかぶれた仏教徒。当然、殺生は禁止(^^;)。L.A.に転任して、黒人の刑事と新コンビを組む。事件はキリストの磔を模した連続殺人。ここにC.I.A.や死の商人、ロシア・マフィア、密輸事件が絡む…

「秘密と嘘」 - Secrets&Lies - 97/01/25

カンヌを制しただけあって、かなり混んでいました。もう2カ月近くやっているのに。最初、俳優とか撮影とかヘタだなあと思いつつ観ていく…、顔も知らずに養子に出した娘と母親の再会のドラマ。結局、それだけの話なんだけど、実に丁寧に淡々とエピソードを重…

「弾丸ランナー」97/01/25

実は、「女優霊」を観にいったんだけど、日にちを間違えて、しょうがないので観てきました(^^;)。俳優のさぶが有志を集めて作った映画。ホントに走り続ける映画、かなりの力技という気はするけど、それほど悪くなかった。あまりに単純過ぎるけど、つまらない…

「スティーブン・キング痩せゆく男」 - Stephen King’s Thinner -97/11/29

キングがリチャード・バックマンの名前で出したのが原作ですが、この小説自体、キングの中でベスト5に入るぐらい好きです。映画化もそれなりにいいです。ただし、小説の好きな部分はちょっと違ってました。小説の中では、探偵のジプシー追跡劇が好きでした…