電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

Book

「 天才! 成功する人々の法則」- Outliers -

マルコム・グラッドウェル。成功者を分析し(科学的とは言いがたいが)、その成功法則を探る。簡単にいうと、成功者はその知能指数などの資質ではなく、適切な経験や教育の機会があるかどうかによるという事。一万時間続ければ本物になれる、という「一万時間…

「差別と日本人」

辛淑玉、野中広務。被差別部落出身の野中広務、在日韓国人の辛淑玉による日本の差別についての対談。タブー視されている部分の話が多く、あまり語られない内容なので興味深くためになる。それが野中広務の生きてきた人生から語られるので力強い。"差別すると…

「検察の正義」

郷原信郎。東大理学部卒業、三井鉱山を1年半で退社、司法試験合格、検事となり東京地検特捜部に配属された著者による検察批判。ライブドア事件、防衛省汚職事件、西松建設事件に象徴される特捜検察の問題点を内部の視点から語る内容はリアリティがあり、興味…

「ユニクロ思考術」

柳井正の他、クリエイティブ系で佐藤可士和、片山正通、タナカノリユキ、ウェブ系で勝部健太郎、田中耕一郎、中村勇吾などの話。柳井正の話はそれなりに重みがあるし、佐藤可士和はそれなりに面白い、後半になると段々、中身が薄くなってくる感じ。全体に見…

「流星の絆」

東野圭吾。横須賀の洋食屋の三人の子供、有明功一、泰輔、静奈の三人は流星群を見るために夜中に家を抜け出すが、その間に両親が殺される。14年後、養護施設で育ち、詐欺を行うようになった三人は洋食チェーン御曹司の戸神行成に狙いをさだめるが…。展開はそ…

「「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!」

池田千恵。ワタミで鍛えられ、外資系コンサル会社で学んだ著者の経験、仕事術やワークライフバランス。中身は薄く、あんまり役に立たない。23時に寝て4時起きだから、どちらかというと睡眠時間を削る方法でしかない。"自分は成功したからこの方法が一番"的な…

「一生モノの勉強法-京大理系人気教授の戦略とノウハウ」

鎌田浩毅。京都大学大学院人間環境学研究科教授の火山学者の著者による、時間の作り方、環境の作り方、目標の持ち方、情報整理、読書法、試験突破法など。広く浅い内容で、それぞれはどこかの自己啓発本で語られている様な内容ばかり。個人的には面白くなか…

「素数に憑かれた人たち リーマン予想への挑戦」- John Derbyshire -

ジョン・ダービーシャー。"リーマンのゼータ関数の零点の実数部は1/2である"という素数分布の予測、という数学者でもなければ触れる事のない内容を、面白く読ませる手腕は見事。奇数章で数学的説明、偶数章でその歴史と人間的の説明、というのも気がきいてい…

「廃墟に乞う」

佐々木譲。映画「笑う警官」(id:zom-1:20091205#p1)で原作は面白いのだろうと興味を持って「警官の血」を読もうと思っていたら、結局はこの短編集を先に読んでしまった。ある事件のPTSDにより休職中の道警刑事・仙道が主人公。オーストラリア人が多い別荘地…

「GOSICK II-ゴシック・その罪は名もなき」

桜庭一樹。欧州の小国ソヴュール聖マルグリット学園、「“灰色狼の末裔”に告ぐ。近く夏至祭。我らは子孫を歓迎する」という不思議な広告を見たビィクトリカと久条一弥は、学園を抜け出し山間の村へ向かう…。「GOSICK」を読んだ気がしていてIIを読み始めるが、…

「タイムシフティング-人生が楽しくなる時間活用術」

ステファン・レクトシャッフェン。時間管理の技術本、自己啓発書ではなく、時間から考える生き方、思想と言った内容。ミヒャエル・エンデが「モモ」の中で語る"時間どろぼう"からの逃げる様な感覚。「今を生きる」という事、今という時間を楽しむという考え…

「文系・大卒・30歳以上がクビになる-大失業時代を生き抜く発想法」

深田和範。シンクタンク研究員、上場企業人事部長、コンサルタント会社の著者による、リストラが派遣やパートから正社員、それもホワイトカラーに及び、やって来るホワイトカラー100万人失業時代の現実と対策。思い込みとして1)欧米市場が回復すれば業績は回…

「リスクにあなたは騙される-「恐怖」を操る論理」- The Science and Politics of Fear -

ダン・ガードナー。テロ、伝染病、化学薬品、ネット上の小児性愛…企業、政府、マスコミにより報じられる様々なリスクを、科学的に論ずる。頭と腹は別の思考回路、であるという事がベース。行動経済学的でも出てくる心理的な法則でも多く説明されている、集団…

「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールスノート」

佐藤昌弘。どっかで褒めていたから読んでみたのだけど、そもそもなんで読もうと思ったのか忘れた。セールストークの基本を書いてあり、セールスマンに特化しているので他の職業だとあんまり参考にならないかも。オープニング、展開、クロージングという方式…

「運のいい人、悪い人-運を鍛える四つの法則」- The Luck Factor - Richard Wiseman

リチャード・ワイズマン。"運"というものを科学的に考えようとした心理学者の著者による、運のよい人、悪い人の思考体系と体験の分析。発端は科学的にしても結論的には自己啓発本の様な内容。4つの法則とは1)チャンスを最大限に広げる、2)虫の知らせを聞き…

「ポスト資本主義社会-21世紀の組織と人間はどう変わるか」

P.F.ドラッカー。リーマン・ショック以降にポスト資本主義的な社会像を考える様になったが、1993年にこんな本が出ていたとは。有名な本なのに今まで読んで無かったとは残念。思い描く様な事はすべてこの本で語られている。新しい「社会」が非社会主義社会で…

「2円で刑務所、5億で執行猶予」

浜井浩一。刑事政策、犯罪学、統計学、犯罪心理学の専門家による、日本の司法、その問題点、犯罪対策などなど。タイトルは売るためのモノで、内容的にはいたって真面目で参考になる話ばかり。問題は少年犯罪ではなく高齢者犯罪、昔は良かったの嘘、死刑に犯…

「借金の底なし沼で知ったお金の味」

金森重樹。25歳フリーターの5400万円の借金が5年で1億2千万円へ、就職して独立して10年で完済の生還記…というが自分の無知からしょった借金、生活態度からさらに膨れ上がった借金をネタにしている。不幸自慢、借金自慢な印象。著者の企業再生コンサルティン…

「グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業」

夏野剛。ウェブビジネスの幻想と停滞させている理由、成功させる秘訣、Eコーマス、広告モデルなどなど。当たり前の内容をつまらなく書いて、センセーショナルなタイトルをつけて売ろうとする典型的な本。内容は薄くつまらない。最後には日本はインフラが充実…

「筆談ホステス」

斉藤里恵。聴覚障害を持つ青森出身の著者が、筆談だけで銀座のNo.1ホステスになるまでの話。美談という内容でもなく、過去の先生への恨み、極悪ママへの恨みばかりが気になる。過去の恨みを本で晴らすのは上品とは思えないが。筆談の技術というのも、なんか…

「 それでも、日本人は「戦争」を選んだ」

加藤陽子。日本近代史の東大大学院教授の著者が高校生に行った5日間の講義の内容。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争。生徒が歴史研究部とはいえ、豊富な知識なのは驚かされた。戦争に至る過程について、これだけ詳細に中立に語って…

「年収200万円からの貯金生活宣言」

横山光昭。3800人の貯金ゼロ家計を再生させた家計コンサルタントによる貯金術。貯金力とは、無駄をしないで貯金や投資に回すという事なので、すでにお金をコントロール出来ている人にはあまり意味がないかも。90日トレーニングは具体的でいいかもしれない。…

「1日10分で脳が生まれ変わる」

苫米地英人。ゴール設定、リラックス、成功体験とその記憶トリガー、具体的な10分トレーニングなどなど。部分的には納得出来るところがあるにしても、内容薄いしトンデモな部分も多い。10分を一時間に考えて、話す単語を1/6にすると36倍速の仕事…って、子供…

「世界を変えた100日-写真がとらえた歴史の瞬間」

ニック・ヤップ。「ナショナル ジオグラフィック」誌と、フォトライブラリー「ゲッティ・イメージス/Getty Images」による、報道写真。歴史の証人という感じ。1851/5/1ロンドン万博、18637/3南北戦争死の行進、1865/4/14「リンカーン大統領暗殺」、1903/12/1…

「だから速読できへんねん! 脳のブレーキを解き放て」

呉真由美。速読の基本についてはちゃんと語っているけど、トレーニング本ではなくて自分のセミナーの宣伝本。読んで速読が出来る訳でもない。"誰でも150キロの速球を打つことができる"かは分からないけど、速読の能力とバッティングの動体視力はそれほど関連…

「任天堂“驚き”を生む方程式」

井上理。山内任天堂の誕生、ゲームウォッチからDS,Wiiの開発秘話,笑顔創造型企業などなど、情報としては面白い。かなり、岩田,宮本,任天堂のヨイショ感が強くて、ジャーナリズムという感じじゃない。もうちょっと突っ込んだ話があれば面白かったが、日本…

「頭がいい人の1日10分文章術-ゲーム感覚で楽しく身につく」

高橋フミアキ。文章術としては、内容が具体的だし新鮮、実践的であるとは思う。短文ゲーム、文字数ゲーム、突っ込みゲーム、模倣ゲーム、5W1Hゲーム、こんな○○は嫌だゲーム、こんなときあなたならどうするゲーム、他人になってみるゲーム、5行詩ゲーム。な…

「秘密とウソと報道」

日垣隆。ジャーナリズムの危機と言われる時代、報道がいかに秘密を手に入れ、嘘を見破り、情報源を秘匿し、取材競争してきたという側面からジャーナリズムを語る。知らない事ばかりなのでかなり新鮮。奈良少年調書漏洩事件、「サンダカン八番娼館」山崎朋子…

「単純な脳、複雑な「私」

池谷裕二。母校で高校生に語る脳科学の講義録。平易な内容で分かりやすいし、心を上手く掴み飽きさせない内容。面白い。「自由」は、自由意志ではなく自由否定だ、という点とかなかなか深い。(memo:ランダムなノイズから生み出される美しい秩序→創発)(memo:…

「Twitterの本」

関根元和。Twitterの概要、ツールの紹介と使い方、APIのまとめなど。文化的なところまでは切り込んでいない。APIのところはまとまっているかもしれないけど、検索すれば分かる内容かも。 http://www.amazon.co.jp/dp/4844325167