電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1997-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「パソコンを1/256倍使うための本」

First Hill/Bamboo Grassmound編著 アスキー出版局。いわゆるイースターエッグをまとめた本。どっかの検索エンジンで、Easter Eggで検索すれば、このぐらいのネタはすぐに集まる気もするけど、ま、それなりにまとまっているので買って読みました。ちなみに、…

「いちど尾行をしてみたかった」

桝田武宗 講談社文庫 。ストーカー流行りの企画モノと思ったけど、意外に真面目。元は1992年末から報知新聞に連載していた「尾行ちゃった=都市の人間行動学」。ただ、後をつけて行動を観察するというだけだけど、意外に面白い。調査対象は比較的地味で、典型…

「世界の名探偵コレクション10

フィリップ・マーロウ」。レイモンド・チャンドラー集英社文庫「犬が好きだった男」- THe Man Who Liked Dogs -「碧い玉」 - Mandarin's Jade -「うぬぼれた殺人」 - Smart-Aleck Kill -の中編3本で、全部未読。最後の「うぬぼれた殺人」の主人公はジョン・…

「イタリア・都市の歩き方」

田中千世子 講談社現代新書。フリーの映画評論家、田中千世子によるイタリアの都市案内。出てくる都市は、フィレンツェ、トルカーナ、ヴェネツィア、ミラノ、ナポリ、シチリア、ローマ。それぞれを映画の話を絡ませながら語っていく構成は、映画好きとしては…

「東京下町殺人暮色」

宮部みゆき 光文社文庫。「東京殺人暮色」の改題。下町が舞台で、少年が主人公というのが、いかにも宮部みゆきという感じだけど、物語の始まりがいきなりバラバラ殺人事件というのが意外だった。そういう部分で話の暗さが鼻につくし、推理小説自体としては面…

「香港電脳オタクマーケット」

クーロン黒沢 徳間文庫。普通の香港のガイドブックには出ていない情報を網羅しているので、オタクな人にはお勧め。貧乏旅行の情報もあるけど、面白いのはもっとオタクっぽいネタで、香港のコンピュータ、ゲームマシン、ビデオCD、ポルノ関係などなど。中に出…

「フランケンシュタインの末裔たち

人工生命のワンダー・ワールド」。佐倉統日本経済新聞社カオス・複雑形ものという事で読みました。内容的には、非常に読みやすく、広い話題を拾っているので、入門書としても面白いと思う。巻末のブックガイドも、お勧めなものばかりで役に立つ。

「殺しの儀式」- The Mermaids Singing - Val McDermid

ヴァル・マクダーミド著、森沢麻里訳、集英社文庫。食傷気味のサイコ・スリラーものですが、これは面白かった。傑作。CWAゴールド・ダガー賞受賞。英国中部の都市の連続殺人事件、犠牲者は男性、すべてむごい拷問の後で綺麗に洗われ、ゲイの集まる街に捨てら…

「スリーパーズ」 上下 - Sleepers

ロレンゾ・カルカテラ。徳間文庫映画の「スリーパーズ」が面白かっただけに、原作は楽しみにしてました。原作はずっと買っておいてあったのだけど、映画の後から読もうと思って。原作も面白かった。構成的には非常に似ていて、面白さも本質的には同じ。ただ…

「成功するための7つの原則」

スティーブン・R・コーヴィー著 キング・ベアー出版。最近のベストセラーものという事で読み始めました。日本でもビジネス書の中で、こういった自己改革ものというのは多くありますが、90%嘘臭い上に、読み物として詰まらない。その点、「成功するための7…

「サンピエトロが立つかぎり 私のローマ案内」

石鍋真澄 吉川弘文館。再読。(→前回感想)ローマ旅行から戻って来て読み返してみると、遥かに判りやすくリアリティを持って読めたので凄く面白かった。一般的なガイドでは無いが、建築を中心とした美術ガイドとしては面白く判りやすい。ゲーテとスタンダール…

「盗聴」

新保祐一 講談社文庫。「奪取」が気に入ったので、他の新保祐一も読んでみる。5本の短編集。文章は軽くて読みやすいが、ちょっと深みに欠けるのは前と同じ印象。「盗聴」は、マニアックで「奪取」みたいな面白さはあるが、他は平凡な印象。

「パソコンで見る複雑系・カオス・量子」

科学シミュレーション研究会 ブルーバックス。シングル・サイズのCD-ROM付き。MS-DOS、Windowsで動くシミュレーション・プログラムがついていて、本文はその説明に終始する。よって、複雑系やカオスの単なる読み物としては、あまり面白くないかも。

「失楽園」☆

面白かった。それが原作の力というよりは、個人的には監督の森田芳光の腕だと思うのだけど。結局は相互にうまく作用してるのかな。全編に、初期の森田芳光を思い出させるような、実験的な映像が随所に見られる。唐突な回想の挿入、白黒映像、極端なアップ、…

「人間椅子」

江戸川乱歩の「人間椅子」の中から、"触感の官能"というテーマを取り出し、それをベースにストーリを膨らませて一本に仕上げてます。この創作の仕方自体は結構うまいと思う。やはり、長編にするにはちょっと物足りなくて、やや冗長性を感じる。雰囲気は出て…

「MISTY」

無能な監督の平凡な才能を99分間延々と見せられる覚悟があれば行くのも一興。さもなくば、避けて通るべき映画でしょう。黒澤の「羅生門」のリメイク、芥川の「薮の中」が原作。監督三枝健起、この巨匠たちに立ち向かうどころか、並みの映画の足もとにも達し…

「クルーシブ」 - THe Crucible-

監督はニコラス・ハイトナー、主演はウィノナ・ライダー。魔術の真似事をごまかすために、悪魔にとりつけれた振りをする少女たち。それがやがて魔女狩りに悪夢に発展する。比較的真面目な作りで、悪くは無いのだけど、それだけにちょっと面白くなかったです…

「祝祭」

もう、これは完全に韓国の「お葬式」です(^^)。パクっている事は明白。設定が凄く似ていて、不倫関係とか、主人公が小説家だとか。それでいながらストーリには儒教的な要素が強くて、特に仲間外れになっている一人の女性をめぐる人間関係の描き方なんか、う…

「コーカサスの虜」 - KAVKAZSKIPLENNIK -☆

チェチェン紛争の中のコーカサス地方。捕虜になったロシア兵二人、敵の捕虜になっている息子とロシア兵を交換しようとする父、その幼い娘。大きな事件も起こらない、比較的淡々としたストーリ展開。のどかな田舎の風景と戦争というのが逆に、不思議な緊張感…

「カーマ・スートラ愛の教科書」- KAMA SUTRA -

シネスイッチ銀座の単館ロードショーとは言え、驚くほど混んでました(^^;)。中年夫婦と見られる観客が9割なんだけど、内容が内容だからか…?何か不思議な現象でした。監督は、「サラーム・ボンベイ!」の女流監督ミラ・ナイール。比較的硬派な人だと思って…

「SPACE JAM」

マイケル・ジョーダンとワーナーのアニメたちが主演(^^;)。宇宙人のチームとバックス・バニーらが対決にマイケル・ジョーダンがかりだされるんだけど、まあ、動機も試合も展開も、あんまり面白くない。全体に盛り上がりも、工夫も欠けていて、まあしょうもな…

「イングリッシュ・ペイシェント」 - The English Patient - ☆

噂通り、面白かったです。アカデミー賞を総なめしただけあります。この映画をジャンル分けするのは凄く難しい。背景は第二次世界大戦だけど、戦争映画では無いし、謎解きが面白いのだけどミステリーでは無い、恋愛映画というのが近いかもしれないけどちょっ…

「恋は舞い降りた」

どうせ、トレンディ系だと思って期待してなかっただけに、まあ面白かった。間違った死、天使と、再生への条件などなど、古今東西、何度も使われたネタでありながら、まあ、退屈はしない。最後のまとめ方とか、なんか未消化な部分も多い。…考えてみると、ほと…

「ラジュー出世する」- Raju Ban Gaya Gentleman -

日本でメジャーに公開するインド映画はそれほど多くないし、社会派か芸術派のものが多い。でも、この「ラジュー出世する」は、完全にエンターテイメント系。パワフルで、かなり面白い。ちょうど香港映画がピークに達する80年代終りより、数年前の登り坂と同…

「天国の約束」- Two Bits -

大恐慌の最中が舞台。(多分イタリア系の)一家、死を目前(その割にはかなり元気)とするアル・パチーノとその孫の交流がメインのストーリ。わずか一日の間に少年の回りに起こる出来事、それぞれ派手さは無くても、心にしみるエピソードで、その重ね合わせの妙…

「ザ・エージェント」- Jerry Maguire -- ☆

ここ数年のトム・クルーズの出演映画の中では一番面白かった。いや、もしかしたら初主演の「卒業白書」以降、一番いいかもしれない。やはりベストは「卒業白書」だと思うけど(^^)。金にまみれたスポーツ界の大手エージェントのジェリーが主人公のトム・クル…

「瀬戸内ムーライト・セレナーデ」

篠田正浩の少年三部作の完結編。「瀬戸内少年野球団」「少年時代」とも、それぞれにいい映画だったので、それなりに期待してました。「少年時代」は最高の出来の映画だと思うので比較すると可哀想かもしれないけど、「瀬戸内少年野球団」ぐらいは楽しめまし…

「誘拐」

試写会で見ました。主演は渡哲也、永瀬正敏。ストーリは題名そのまま誘拐。予告編では、犯人が身代金の受け渡しをTV中継させる所が出てくる。そういう誘拐犯との攻防がメインかと予想していたのだけど、予想はちょっと外れてました。とにかく、犯罪自体が面…

「ファースト・ワイフ・クラブ」 - The First Wives Club -

ベット・ミドラー、ダイアン・キートン、ゴールディ・ホーンというベテラン3人を主演、監督は後で知ったのだけど、「ポリス・アカデミー」(1のみ)の監督のヒューイ・ウィルソン。大学時代の親友が再会し、それぞれの夫たちの身勝手さに報復するために結束す…

「八日目」- Le Huitie Me Jour -

仕事中毒で妻や娘にも愛想をつかされ別居中の銀行員(?)。ひょんな事から連れになった、ダウン症の青年を送り届ける。半分はロードムービーで、やがて二人の心が通いあうパターン。「レインマン」などを連想する映画。しかし、最後の最後は納得出来ない。日本…